あなたのニキビはどのタイプ?セルフチェックからはじめる|大人のためのニキビケア
二十代以降にできる“大人ニキビ”は十代のそれとは違い、治りにくかったり繰り返したりとなにかと厄介。今回は、ニキビの原因とメカニズム。症状や部位別のセルフチェックから自分のニキビタイプを知って正しいケア方法を見つけましょう!
憎きニキビ…!その発生のメカニズムは?
皮脂や乾燥、生活習慣やホルモンバランスの乱れなど、ニキビの原因はさまざまですが、ニキビができるメカニズムは共通です。“ターンオーバーの乱れにより角層が厚くなってしまうこと”、これが、ニキビのスタートラインだと言われています。
古い角層で毛穴が塞がれると、皮脂がうまく排出されず毛穴詰まりが起こります。毛穴の内部では、ニキビの原因菌であるアクネ菌が皮脂をエサにしながら増殖し、やがて皮膚内部に炎症が起こり始めます。その部分が赤く腫れあがったり膿が溜まったりすると赤ニキビや黄ニキビと呼ばれるニキビになっていくのです。
過剰な皮脂分泌によってできる思春期のニキビとは違い、一筋縄でいかないのが大人のニキビ…。皮脂を洗顔によって洗い流せばOKというわけでもありません。乾燥やホルモンバランスの乱れといったさまざまな原因が絡み合って角層肥厚が起こることでできるため、自分のニキビタイプを知って適切なケアを心がけることが大切なのです。
あなたのニキビは何タイプ?正しいケアへ導くセルフチェック
CHECK1:いつできる?
CHECK2:どこにできる?
CHECK3:どんな状態?
CHECK1:いつできる?
生理前など周期的にできる
⇒ホルモンバランスの変化が原因かも
生理前後にフェイスラインや顎周りにニキビができるという方は、ホルモンの影響が原因かもしれません。最新の知見では、月経時のホルモンバランスの変化によって、肌のバリア機能が低下することが分かっています。
バリア機能が低下した肌は無防備で、乾燥や紫外線などの外的刺激から守ろうと肌を厚くするため、固くごわついた状態に(角層肥厚)。厚みを帯びた肌は毛穴を塞ぎ、詰まりを引き起こすため、ニキビができやすくなる、というわけなのです。このタイプのニキビには、バリア機能を整える成分を配合したアイテムがおすすめです。
不定期でできる
⇒不規則な生活やストレスによる乾燥が原因かも
前述したとおり、過剰な皮脂の分泌によって現れる思春期ニキビと違い、大人ニキビは肌が乾燥していてもできてしまいます。不規則な生活や日頃のストレスによる乾燥が、肌のターンオーバーを乱れさせ、ニキビを誘発してしまうことも。なかなか治らない大人ニキビは、規則正しい生活を意識しつつ、保湿力もあるニキビケア用のアイテムでケアしましょう。さらに、メイクの上からも使えるニキビケア用エッセンスもぜひ取り入れてみて。24時間、集中ケアして大人ニキビから卒業しましょう !
注意!実は乾燥しやすいマスクの中
マスクの着用は、呼気による蒸れで皮脂分泌が増えると同時に、水分が蒸発するため意外と乾燥しやすいのです。洗顔や保湿、といった朝晩のスキンケアはもちろんですが、マスクを取り換える、あぶらとり紙でこまめに皮脂をオフするなど日中のケアにも気を配ってみましょう。
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CHECK2:どこにできる?
額にできる
額にできるニキビは、過剰な皮脂分泌やストレス(自律神経の乱れ)が主な原因。落とすケアや日中のこまめな皮脂オフなど、皮脂をためこまないためのお手入れに注力しましょう。前髪を額に触れさせないよう、ヘアスタイルを工夫するのも◎です。
眉間にできる
眉間ニキビの主な原因は睡眠不足やストレス。ゆっくり入浴してリラックスするなど睡眠の質を高める工夫をしてみて。また入浴は湯気によって毛穴が開きやすくなるためスキンケアのサポートもしてくれますよ。
鼻まわりにできる
鼻回りにできるニキビは、過剰な皮脂分泌やクレンジング不足が原因。落とすケアを丁寧に行い、すすぎ残しがないように気を付けること。そして、日中もあぶら取り紙でこまめに皮脂をオフするように心掛けましょう。
頬にできる
頬にできるニキビは、乾燥やホルモンバランスの乱れ、腸内環境の乱れ、マスクなどの摩擦が考えられます。過剰な皮脂分泌が原因でできるニキビとは異なるため、スキンケアはもちろんのこと生活習慣の改善も必要になります。
口まわりにできる
口まわりにできるニキビは、胃腸等など内臓機能の低下やホルモンバランスの乱れが原因だと考えられます。頬のニキビ同様、お手入れの徹底とともに睡眠や食事等の生活習慣の見直しが必要です。
フェイスラインにできる
フェイスラインのニキビは内臓機能の低下、ホルモンバランスの乱れ、マスクなどの摩擦が原因に挙げられます。スキンケアと生活習慣の見直しをセットで行うほか、洗顔やクレンジング、シャンプー等のすすぎ残しにも気を付けましょう。
首まわりにできる
首回りにできるニキビは、内臓機能の低下、ホルモンバランスの乱れ、シャンプーなどのすすぎ残しが原因だと考えられます。生活習慣の見直しと丁寧なスキンケアポイントですが、スキンケアの際は首回りまでなじませることを意識しましょう。
CHECK3:どんな状態?
肌がざらついている
ニキビになる一歩手前の段階。古い角質によって毛穴が覆われ、過剰な皮脂や汚れによって毛穴詰まりが起きているため、洗顔や保湿といった基本のお手入れを徹底するのがよいでしょう。
白いポツポツがある
ざらつきから一段階進み、目視できるほどのポツポツがあるこの状態。白ニキビと呼ばれるニキビの初期状態にあたります。黄色ニキビと間違えやすいですが、白ニキビには色がなく、痛みもありません。むやみに触ってしまったり誤ったお手入れをしてしまったりすると、症状が悪化してしまうのでご注意を。
赤く腫れあがっている
ニキビの原因であるアクネ菌が増殖し、炎症を起こしているのがこの状態。赤ニキビとも呼ばれ、目立ちすく、繰り返しやすく、あとが残りやすいのでなかなか厄介。スキンケアと生活習慣に気を付けながら根気強くお手入れしていきましょう。
黄色い膿が透けて見える
赤ニキビが進行し、膿をもって化膿した状態で黄色ニキビや黄ニキビと呼ばれます。ニキビの最終段階ともいわれるため、長期化すると色素沈着や凹凸などのニキビ跡になりやすく…。自分でつぶしたりむやみに触ったりせず、皮膚科への相談をおすすめします。
番外編:ニキビケアの成果がなかなかでないのは?
ニキビケアの成果がなかなか得られないという方は、ファンデーションのパフをチェック ! 汚れたパフは、皮脂とファンデの汚れがたっぷりと付着した「アクネ菌の温床」です。“汚パフ”は専用のパフクリーナーでしっかり洗浄を。皮脂やファンデーションの汚れを落とすだけでなく、殺菌もできるんです。キレイなパフは肌にやさしいだけでなく、メイクのりも良くなり一石二鳥。毎回洗うのが面倒な時は、日によって左右や裏表の面を使い分けるなど、一度使用した面を使わないように気をつけてみましょう。ニキビにお悩みの時こそ、ぜひパフは清潔に !
大人には大人のニキビケアを
青春のシンボルとの異名を持つ「思春期ニキビ」。多感な時期に悩まされた方も多いのでは ?まだ、スキンケアの知識も乏しく、力任せに洗顔してみたり、ついつい潰して悪化させてしまったり…。大人のニキビは肌を清潔に保つのはもちろんのこと、保湿や食生活、ストレスをためないことなど多角的なアプローチが必要。自分のニキビタイプを知って正しくケアしていきましょう!
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- 島田久美子
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オルビス エグゼクティブビューティディレクター。
複数の化粧品会社において、アドバイザーとして活躍。美容マニアで「キレイになることを諦めない」がモットー。豊富な接客経験と美容に関する膨大な知識を元に、現在は店舗接客のコンサルティングや育成、各ブランドの美容コンセプトの構築支援を手がける。
監修/島田久美子
撮影/永澤結子
編集/清水尚美