更年期に備える・乗り切る①|そのとき、身体で何が起こってる?みんなの“あるある”エピソードも
女性は誰しもが経験する「更年期」。みんなが通る道とはいえ、その感じ方、経験する身体の変化には個人差がかなりあるといいます。一見、無関係に思える腰の痛みが実は更年期症状だったということも。今一度立ち止まって、更年期のメカニズム、症状など、基本的な知識をおさらいしてみませんか。
100人いれば、100通りの更年期症状がある!?
関節の痛みから冷え、のぼせ、動悸、メンタルの不調など、全身のあちこちに現れる更年期の症状。なぜこんなにも多岐に渡るのか、小林メディカルクリニック東京の「更年期外来」で、数多くの方たちを診察してきた小林暁子先生に聞きました。
辛い症状が出るほど、自律神経が乱れるのはなぜ?
自律神経がカギとなる更年期の症状。ストレスや生活習慣の乱れ、気温の高低差など、自律神経を乱す要因に10代の頃からさらされ続けてきたはずなのに、更年期になるとなぜここまで自律神経が乱れてしまうのでしょうか。
“更年期による自律神経の乱れ”は病気ではないけれど…、受診する方がいい?
動悸やめまいなどを感じても、そもそも更年期は人体に起こる自然現象。病気ではないことを思うと、病院を受診してもいいのか、受診した方がいい場合はあるのか、気になるところ。
いわゆる「更年期障害」と言われる、更年期による症状が強くて生活が過度に妨げられている状態ですと、治療を要することになります。ただ、「生活が過度に妨げられている状態」の判断は人それぞれですし、辛さの感じ方も人によって違います。私個人としては、もしお悩みの症状が頭の中を占めてしまい、仕事やご家族との時間に集中ができないと思った時点で、更年期外来や婦人科に行かれるのがおすすめです。もし近くに更年期を診てくれる病院がない場合は、内科や総合診療の病院でも良いと思いますよ。
症状の中では特に、気分の激しい落ち込みに悩んでいる場合は早めの受診をしていただきたいです。食欲がないなど、生きていく上での大事な欲求が落ちている感じがするなら内科でも婦人科でも、総合的に見てくれるようなところで指示を仰ぎましょう。
□心臓弁膜症 … 心臓の弁に障害が起きた状態。心臓への負担が大きくなると、息切れ、動悸、ふらつきなどの症状を感じる。
□関節リウマチ … 免疫の異常により、主に手足の関節が炎症を起こす。手指のこわばりや関節の痛みを感じる。
□甲状腺機能障害 … 甲状腺の働きが低下、または過剰になることで、甲状腺ホルモンの分泌量に異常が生じる。疲れやすさ、むくみ、動悸、手指の震え、暑がりなど、様々な症状が出る。
生活習慣の改善、健康維持。更年期症状のためにできること
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編集/間野加菜代(Cumu)
イラスト/ハルペイ