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更年期のツラさが軽くなる!?30代後半から始める“プレ更年期”ケア|なんでも相談室「今日はどうされましたか?」#14

スキンケアに関する疑問から、カラダのお悩み、生活習慣のことまで、みなさんが気になることならなんでもOKの相談室。毎回、1つの悩みをテーマとして取り上げ、お答えしていきます。

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お悩みにお答えするのは…
相談員 大山 香

日本産婦人科学会専門医、女性ヘルスケア専門医。「女性ライフクリニック銀座」で、産婦人科医として多くの女性と向き合う。何でも相談できる、明るく気さくな雰囲気が人気。

助手 清水 尚美

元美容メディア編集者。オルビス入社後はアプリコンテンツの制作を担当。更年期に対してはなんとなく心配しているものの、具体的にどうなるのかはよく分かっていない。


本日のお悩み

30代後半になってから、なんだか体の調子がおかしい。どうして…!?

30代も後半に入り、生理がやけに早く終わったり、漠然とした不安感に襲われたり、眠りが浅い日が続いたり…。前と比べて、体の調子がおかしいんです。これって何なのでしょうか?

30代後半からの“なんだか不調”は、プレ更年期かも

写真:清水
清水
更年期に“プレ”があるんですか…!?

写真:大山
大山
ありますよ。医学的に定められた期間ではありませんが、30代後半から40代前半を「プレ更年期」、40代半ばから50代半ばまでを「更年期」、50代後半を「ポスト更年期」と呼んでいます。

写真:清水
清水
今日のお悩みにある「生理が早く終わる」、「経血の量が少ない」、「眠りが浅い」も、プレ更年期の症状だと思っていいのでしょうか。

写真:大山
大山
30代後半に入ってからその変化が出始めた、ということですから、可能性はありますね。クリニックに来られる方々の話を聞いていても、生理にまつわる変化で、プレ更年期が始まっていることに気づく方が多い気がします。

写真:清水
清水
他には、どんなことが、プレ更年期の症状として挙げられるのでしょうか。

写真:大山
大山
病院に行くほどじゃないんだけれど、なんだか調子が良くないな、と思う程度の症状が挙げられますね。例えば…

\この症状、プレ更年期かも/

【生理の変化】

□月経血が少なくなった

□月経周期が短くなった

 

【体の変化】

□手足が冷える

□頭痛、めまいがする

□寝つきが悪く、眠りが浅い

□すぐに疲れる

□ダイエットをしてもなかなか体重が減少しない

 

【肌の変化】

□肌が乾燥してかゆい

□肌がくすんできた

□肌のたるみが気になる

 

【心の変化】

□ イライラすることが多い

□ 涙もろくなった

□ やる気が出ない 

写真:清水
清水
体の冷えから肌のくすみ、心の変化まで…。かなり多岐に渡りますね。

写真:大山
大山
更年期の症状は、卵巣機能の老化に伴う女性ホルモン・エストロゲンの低下により起こります。エストロゲンは出産や妊娠維持の目的以外にも、コラーゲンの生成や脂質の代謝、自律神経の安定化にも関わってきますから、そのエストロゲンが減少すると…。

写真:清水
清水
肌や脂質、自律神経に影響が出るということですね…!

写真:大山
大山
その通り。プレ更年期の後、本格的な更年期に入った時は上記の症状に加えて、体温調整が上手くいかないホットフラッシュや漠然とした不安感など、自律神経の乱れによる症状をより強く感じるようになっていきます。

プレ更年期から更年期へ。“ソフトランディング”するには?

写真:清水
清水
先生、どうにか更年期が来なくする方法はないですか?

写真:大山
大山
更年期はね、閉経の前後5年の期間を差す総称ですから。閉経がない女性はいませんので、みんな必ずやって来るものなんですよ〜(笑)。

写真:清水
清水
そ、そうですよね〜。

写真:大山
大山
でも、人によっては更年期症状が軽い方もいます。症状が重くならないように、プレ更年期の頃から備えておくことはできますよ。

写真:清水
清水
備えたいです…!

写真:大山
大山
プレ更年期、そして更年期の症状は、エストロゲンの低下の他、ご自身の性格や生活環境の影響を受けると言われています。

写真:大山
大山
例えば、真面目で根詰めてしまう性格やストレスがかかるような環境にいると、ただでさえ、エストロゲンの低下で弱っている自律神経に負担がかかり、症状が重くなる可能性があります。

写真:清水
清水
なるほど。そうすると、自律神経を整えることがカギですね?

写真:大山
大山
はい。生活リズムやよく眠れる環境を整える、運動する、バランスの良い食生活をする、といった基本的なことを気をつけましょう。あとは、深呼吸をするだけでも自律神経が少し安定しますので、寝る前の5分にリラックスタイムを作ることも◯です。

写真:清水
清水
寝る前のリラックスタイムなら、私も行っているルーティーンがあります!

\清水のおすすめ/

好きな香りと質感のケアアイテムで、毎日マッサージ

眠る前のふくらはぎマッサージを怠ると、脚がパンパンで寝つきが悪いので、毎日のマッサージは欠かせません!その際は、好きな香りと質感のケアアイテムを使っています。私のお気に入りは、「ヘレナスグローイングセントボディオイル(DS13)」。みずみずしいローズの中に、甘美なイランイランとウッディを感じつつ、ラベンダーが心地よく香るから、おやすみ前のケアにぴったり!(清水)

写真:大山
大山
あとは、体の血流を良くすることで、少しでも卵巣に血液を回し活性化するということもケアの一つです。運動だけでなく、漢方の利用もいいと思います。毎日コツコツやることで違いが出ますから、続けてくださいね。

その辛い症状、我慢しなくていいんです

写真:清水
清水
今まで生理でさんざん悩んできたのに、今度はプレ更年期かあ…。エストロゲンさえ増やせれば…。

写真:大山
大山
エストロゲンは増やせないけれど(笑)、エストロゲンと似た働きをする「エクオール」を摂取してエストロゲンの減少による症状を緩和することができますよ(エストロゲンに似た働きの成分を補うことができます)。エクオールというのは、イソフラボンが代謝されて合成される成分なんです。

写真:清水
清水
イソフラボンを摂るといいという理由は、代謝されてエクオールになるから、なんですね。それなら、イソフラボンを摂ればいいのでは?

写真:大山
大山
そうなんですが、実はイソフラボンをエクオールに代謝できない体質の人も一定数いるんです。なので、そういった方にとってはエクオールそのものを摂る方がいいかもしれませんね。

写真:清水
清水
なるほど…!

写真:大山
大山
こういった情報も、婦人科の先生から聞くことができるでしょうから、気になる症状があれば気軽に受診してくださいね。今はもう、プレ更年期も更年期も症状を我慢せず、生活の質を上げることに注力する時代。女性ホルモンの補充療法だって受けられますし。

写真:清水
清水
思えば、閉経してからの人生も長いですものね…。

写真:大山
大山
そうなんです。だから心配しすぎず、どーんと構えていれば、大丈夫ですよ。

本日の学び

更年期については、急に汗が出たり、気分が不安定になったりするもの、というくらいしか知らなかったのですが、まさか不眠や生理不順も症状の一つだったとは…。そして、プレ更年期なんてあったとは…!来たるべき時に、どーんと受け止められるように、今から自律神経を整える習慣をつけていきたいです。(清水)

監修/大山 香
編集/間野加菜代(Cumu)
イラスト/itoaya

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