ワンテーマで簡単&おいしい食卓に。1週間お助けお弁当[番外編]
散歩に持っていきたいお弁当をご紹介する番外編。20分で用意ができる時短弁当や行楽弁当をピックアップ。冷めてもおいしいおかずや作り置き可能なおかずは、普段の夕飯にも大活躍!
今月のテーマ:20分で作れる簡単お弁当&行楽弁当
1. 前日の夜に仕込みをしたり、作り置きおかずを副菜に活用したりすると、朝のお弁当作りが手軽に。
2. すき間をなるべくあけないようにつめるのがコツ。持ち運んでも崩れず、おいしそうな見た目に。
3. お弁当のおかずは、“冷めてもおいしい”が基本。味つけは少し濃いめ、水っぽくなる食材は避けて。
月
和風おかずでご飯が進む豚こまミートボール弁当
豚こま切れ肉を使うと、ひき肉のように練る手間がいらないので時短に。ゆずこしょうが効いた味は、白いご飯にぴったり。ボール状にするとき、軽く握るのがコツ。
豚こまミートボール
[材料](1人分)
豚こま切れ肉…100g
ゆずこしょう…小さじ1/4
片栗粉…小さじ1
ピーマン…1個
サラダ油…小さじ1
A
酒…小さじ1
みりん…小さじ1
しょう油…小さじ1
砂糖…小さじ1/2
[作り方]
1 豚こま切れ肉にゆずこしょうをもみ込み、片栗粉をまぶす。軽く握ってボール状にする。ピーマンは縦半分に切って種を取り、ひと口大に切る。
2 フライパンを中火にかけ、サラダ油を熱し、1のミートボールを転がしながら全体に焼き色をつける。蓋をして弱火にし、3分蒸し焼きにする。余分な脂をキッチンペーパーでふき取り、ピーマンを加えてさっと炒め合わせ、Aを回し入れ、煮汁がなくなるまで全体に煮からめる。
▶▶カボチャの煮物
カボチャ1/4切は3cm角に切り、水1カップ、砂糖大さじ1、しょう油大さじ1を加えて煮る。冷蔵で2~3日保存可能なので、前日などに作っておくのがおすすめ。
POINT
カニカマ入り卵焼きをおかずのすき間に。彩りでご飯の上に黒ゴマと柴漬けを。
火
手軽でボリューム満点!パッタイ風焼きうどん弁当
冷めたときに香りが気になるナンプラーは使わず、しょう油とオイスターソースで調味した、あっさりした味わい。ゆでうどんを使うことで時短に。
パッタイ風焼きうどん
[材料](1人分)
サラダ油…小さじ1
卵…1個
玉ネギ…1/2個(100g)
冷凍インゲン…8本
ゴマ油…小さじ1
豚ひき肉…50g
塩…適量
こしょう…適量
むきエビ…4~5個(50g)
ゆでうどん…1玉
A
しょう油…小さじ1
オイスターソース…小さじ1
[作り方]
1 上にのせる目玉焼きを作る。フライパンを中火にかけ、サラダ油を熱し、卵を割り入れる。縁が固まってきたら折り畳み、蓋をして弱火にし、1分30秒ほど焼いて取り出して半分に切る。玉ネギは薄切り、冷凍インゲンは長さを半分に折る。
2 フライパンにゴマ油を熱し、豚ひき肉、塩、こしょうを加えて炒める。肉の色が変わったら1の玉ネギを加えて炒め、玉ネギがしんなりしたらむきエビを加えてさっと炒める。ゆでうどん、1のインゲン、水大さじ1(材料外)を加えて炒め合わせ、Aを回し入れる。
▶▶キュウリの浅漬け
キュウリ1本は縦に3カ所皮をむき、2cm幅に切る。保存袋に入れ、昆布茶小さじ1/4、塩小さじ1/4、みりん小さじ1/2を入れてもみ、空気を抜いて口を閉じる。冷蔵庫でひと晩以上置く。冷蔵で2~3日保存可能。
POINT
上にのせる目玉焼きは、お弁当の場合はしっかり火を通す。
水
ひと味違う鮭が主役の大人も子どもも喜ぶ鮭弁
お弁当の定番、鮭弁。甘塩鮭を前日の晩にめんつゆに漬けておいてから焼くとコクが増し、お弁当にぴったりの味わいに。赤パプリカ入りのきんぴらで彩りを。
鮭のめんつゆ焼き
[材料](1人分)
甘塩鮭…1切れ
めんつゆ(2倍濃縮タイプ)…小さじ1
[作り方]
1 甘塩鮭はさっと洗って水気を切る(ふかなくてOK)。バットに入れ、めんつゆをかけて上下を返し、ぴったりとラップをかけて冷蔵庫でひと晩置く。
2 トースターのトレイにアルミホイルを敷き、1の鮭の水気を切ってのせ、トースター(1000W/予熱なし)で12~15分焼く。
▶▶塩きんぴら
ニンジン1本と赤パプリカ1個は千切り、レンコン150gは2~3mm厚さの半月切りに。フライパンを中火にかけサラダ油大さじ1/2を熱し、全体にしんなりするまで炒める。酒大さじ1、みりん大さじ1、昆布茶小さじ1、塩小さじ1を加えて水気がなくなるまで炒め合わせ、白いりゴマ大さじ1を混ぜる。冷蔵で2~3日保存可能。
POINT
トースターで鮭を焼いている間に、副菜の調理を。ご飯にかつおぶし、ちぎったのり、しょう油をかけ、その上におかずをのせる。ちくわの磯辺揚げは衣に火が通ればよいので、簡単に揚げ焼きで。青じそやたくあんを彩りで添える。
木
卵の衣で食べごたえ◎!鶏むね肉のピカタ弁当
鶏むね肉は脂肪分が少ないので、冷めてもおいしく食べられる食材の1つ。粉チーズを混ぜた卵液をまとわせて焼くことで、チキンナゲットのような味わいに。
鶏むね肉のピカタ
[材料](作りやすい分量)
鶏むね肉…1枚(300g)
A
薄力粉…大さじ1
塩…小さじ1/4
こしょう…適量
卵…1個
粉チーズ…大さじ1
サラダ油…大さじ1
ケチャップ…適量
[作り方]
1 鶏むね肉は皮を除いて1cm厚さのそぎ切りにする。ポリ袋にAを入れて振り混ぜ、鶏むね肉を入れる。空気を入れるように口を閉じ、ポリ袋を振りながら鶏むね肉にまんべんなくまぶす。ポリ袋の端に鶏むね肉を寄せ、あいているところに卵を割り入れ、手でほぐす。全体にもみ込み、粉チーズを加えてさらに混ぜ合わせる。
2 フライパンを中火にかけ、サラダ油を熱し、1を一度に入れ、重ならないように箸で広げる。広がっている卵を寄せるようにして約3分焼き、焼き色がついたら裏返す。裏も約1分焼いたら弱火にし、さらに5分ほど焼く。厚いところに箸を刺してすっと入れば焼き上がり。ケチャップをかける。
▶▶キャロットラペ
ニンジン1本を千切りにし、ボウルに入れ、塩小さじ1/3と砂糖小さじ1を振って10分置き、レモン汁小さじ1、オリーブ油小さじ1/2で和える。冷蔵で2~3日保存可能。
POINT
ご飯はパセリのみじん切りとバターを混ぜたパセリライスに。ゆでたスナップえんどうとキャンディーチーズを添える。
金
手軽なのに旨みがつまった鯖缶のドライカレー弁当
水分の少ないドライカレーはお弁当向き。鯖缶を汁ごと使うことで、旨みたっぷりの仕上がりに。ミックスピクルスは、休日に作り置きしておくと便利です。
鯖缶のドライカレー
[材料](1人分)
玉ネギ…1/4個(50g)
オリーブ油…小さじ1
おろしショウガ(市販)…小さじ1
カレー粉…小さじ1
鯖水煮缶(150g入り)…1缶
ケチャップ…小さじ1
[作り方]
1 玉ネギはみじん切りにする。
2 フライパンを中火にかけ、オリーブ油を熱し、1の玉ネギ、おろしショウガを入れて炒める。玉ネギがしんなりとしたらカレー粉を加えて炒め合わせる。鯖缶を缶汁ごと加えてほぐしながら全体を混ぜ、水気がなくなるまで炒め、ケチャップを加える。
▶▶ミックスピクルス
パプリカ(赤・黄)各1/2個は2cm幅のスティック状に、セロリの軸1本分は1.5cm幅に切る。レンコン150gは1cm厚さのいちょう切りにし、小鍋に入れ、かぶるくらいの水を加えて中火にかける。沸騰したら火を弱め、1分ほどさっとゆでてざるにあげ、水気を切る。保存袋に野菜を入れ、加熱したピクルス液(酢1/2カップ、砂糖40g、水2/3カップ、塩小さじ2、黒粒こしょう小さじ1、ローリエ1枚、鷹の爪1本)を加えて口を閉じ、冷蔵庫でひと晩以上置く。冷蔵で1週間保存可能。
POINT
ドライカレーはご飯にかけると味が染みておいしい。オレンジも添えて。
土
春のお散歩にぴったり!彩り豊かなサンドイッチ
時間に余裕のある休日は、味も見た目も3種3様のサンドイッチを作って、散歩に出かけてみては?具材をたっぷりはさんでいるので、食べごたえも抜群です。
サーモンとアボカドジャガイモのサンドイッチ
[材料](4個分)
ジャガイモ…小1個(100g)
クリームチーズ…20g
アボカド…1/2個(100g)
レモン汁…小さじ1
塩…適量
こしょう…適量
食パン(8枚切り)…4枚
スモークサーモン…60g
[作り方]
1 ジャガイモは洗ってラップに包み、竹串がすっと通るまで電子レンジ(600W)で約3分加熱する。皮をむいてボウルに入れてつぶし、クリームチーズを加えて混ぜる。アボカド、レモン汁、塩、こしょうを加え、アボカドをざっくりとつぶしながら混ぜ合わせる。
2 食パンに1の半量を塗り広げ、スモークサーモンの半量を並べ、もう1枚のパンではさみ、ラップで包んで落ち着かせてから半分に切る。もう1組も同様に作る。
▶▶オムレツサンド(4個分)
ボウルに卵4個を溶きほぐし、牛乳大さじ3、ピザ用チーズ30g、塩適量、こしょう適量を加えて混ぜる。フライパン(直径26㎝)を中火にかけ、バター10gを熱し、卵液を流し入れる。はしで半熟状にしたら四方を折りたたんで横長の長方形に整え、フライ返しで半分に切り、四角く形を整える。裏返して火を通す。オムレツの片方を食パンにのせてケチャップを塗り、もう1枚のパンではさむ。もう1組も同様に作る。
▶▶フルーツサンド(4個分)
キウイ1個は皮をむいて縦半分に切り、さらに縦に4等分する。黄桃(缶詰)2個は1個を4等分する。イチゴ6個はへたを取る。ボウルに生クリーム1/2カップ、砂糖30gを入れ、8分立てにする。さらにマスカルポーネ100gを加えて混ぜ、9分立てにする。食パン2枚にクリームを1/4量ずつ塗り、片方にキウイ、黄桃、イチゴを半量ずつ並べる(写真下参照)。2枚をサンドし、ラップで包んで落ち着かせたら半分に切る。もう1組も同様に作る。
POINT
どれも具がたっぷりなので、8枚切り(10枚切りでもOK)のパンでしっかりはさむ。
日
出汁の香りが広がるゴマと青じそのおいなりさん
春の行楽弁当の定番といえば、おいなりさん。出汁をたっぷり含んだ油揚げに合うように、ご飯は白いりゴマと青じそを混ぜたシンプルな味つけで。
おいなりさん
[材料](作りやすい分量・20個分)
米…2合
A
酢…大さじ3
砂糖…大さじ1
塩…小さじ1/2
油揚げ…10枚
B
出汁…1と1/2カップ
砂糖…大さじ3
みりん…大さじ2
しょう油…大さじ3と1/2
白いりゴマ…大さじ1
青じそ(みじん切り)…5枚
[作り方]
1 米はといで、炊飯器に入れ、すし飯の分量まで水(材料外)を加えて浸水し、普通に炊く。Aは合わせておく。
2 油揚げは半分に切り、袋状にする。熱湯を回しかけて油抜きし、水気を絞る。
3 鍋にBを入れて中火にかける。沸騰したら2を加えて落とし蓋をし、弱めの中火にして煮汁が半量くらいになるまで20分ほど煮る。
4 1の炊いたご飯にAを加えて混ぜ、半量に白いりゴマ、残りに青じそのみじん切りを加えて混ぜる。
5 3の煮汁を絞り、4をつめる。
▶▶サツマイモのはちみつレモン煮
サツマイモ200gは1cm厚さの輪切りにして水に5分ほどさらす。小鍋に水気を切ったサツマイモ、水1カップ、はちみつ大さじ2、砂糖小さじ1、塩小さじ1/4、レモン汁大さじ1/2を入れ、中火にかける。沸騰したらふたを外し、そのままの火加減で煮汁が1/3程度になるまで約10分煮る。冷蔵で2~3日保存可能。
POINT
だし巻き卵、ウインナー、ゆでブロッコリーなど、定番おかずが合う。
教えてくれたのは…
八木佳奈さん
フードスタイリスト。食品会社勤務を経て、フードスタイリストに。料理研究家としても活動している。著書に『魔法のパン』(主婦と生活社)など。
撮影/市原慶子 スタイリング/八木佳奈