ワンテーマで簡単&おいしい食卓に。1週間お助け夕飯献立#10
忙しい平日のお手軽夕飯や休日にのんびり作りたい夕飯を、テーマ別にご紹介する連載。今回は、少しの工夫でホリデー気分を演出する、見た目も華やかな献立をご紹介します。
今月のテーマ:ホリデーディナー
1. 洋風、中華風、韓国風など多国籍な料理にすると、味も見た目も印象的になります。
2. 具沢山になるように食材をたっぷり使うと、旨みも増して、贅沢な味わいに。
3. ヘルシーな副菜を合わせてバランスよく。緑色の野菜を入れると彩りもアップ。
月
ジャムの甘みがアクセント。やさしい味わいのミートボール
ジャムと一緒にいただく、スウェーデンの家庭料理。肉の風味を生かしたシンプルなミートボールには、牛乳で作るあっさりしたクリームソースが合います。
スウェーデン風ミートボール
[材料](2人分)
玉ネギ…1/4個
A
合いびき肉…300g
卵…1個
塩…小さじ1/4
こしょう、ナツメグ(あれば)…各少々
ジャガイモ…2個(300g)
サラダ油…小さじ1
バター…10g
薄力粉…大さじ1/2
牛乳…2/3カップ
塩…小さじ1/4
パセリのみじん切り…適量
粗びき黒こしょう…適量
ラズベリージャム…大さじ2
[作り方]
1 玉ネギは薄切りにする。ボウルにAを入れて練り混ぜ、10等分して丸める。ジャガイモは洗って水気がついたまま1個ずつラップに包み、電子レンジ(600W)で竹串が通るまで5分加熱する。粗熱が取れたら皮をむいてスプーンでざっくりと割る。
2 フライパンにサラダ油を入れて中火にかける。1のミートボールを並べ入れ、転がしながら全体に焼き色をつける。ミートボールを端に寄せ、余分な油をキッチンペーパーでふき取り、バターを入れる。1の玉ネギを入れてしんなりするまで炒めたら、薄力粉をふり入れて炒める。牛乳を加え、薄力粉が溶けてとろみがつくまで5分ほど煮て、ソースとミートボールを絡めて、塩を加えて味を調える。
3 器に1のジャガイモ、2を盛り、パセリ、粗びき黒こしょうをふり、ラズベリージャムを添える。
▶▶ツナとインゲンのサラダ
薄切りにした玉ネギを、塩、レモン汁、オリーブ油で和えてマリネに。塩ゆでしたインゲンを器に盛り、玉ネギマリネとツナをのせる。
火
上品な辛さがあとを引く、大人風味の鮭の照り焼き
ピリッとゆずこしょうが効いた、甘辛のタレで絡めた鮭は、ご飯にもお酒にも合う味。丸いランチョンマットやゴールドのはし置きで、特別感をプラス。
鮭のゆずこしょう照り焼き
[材料](2人分)
生鮭…2切れ(200g)
レンコン…80g
万能ネギ…適量
薄力粉…適量
サラダ油…大さじ1
A
酒…大さじ1
みりん…大さじ1
しょう油…大さじ1
砂糖…大さじ1/2
ゆずこしょう…小さじ1/2
[作り方]
1 鮭は塩(材料外)をふって15分置き、出てきた水気をキッチンペーパーでふき取る。レンコンは5mm厚さの輪切り、万能ネギは小口切りにする。鮭とレンコンに薄力粉を薄くまぶす。
2 フライパンにサラダ油を入れて中火にかける。1の鮭とレンコンを並べ入れ、2~3分焼いて焼き色がついたら裏返し、裏も1分ほど焼いてから蓋をして弱火にし、5分蒸し焼きにする。
3 2の鮭とレンコンを器に盛る。あいたフライパンの余分な油をキッチンペーパーでふき取り、Aを入れてひと煮立ちさせてかける。1の万能ネギをのせる。
▶▶きのこのみぞれ和え
しめじやまいたけなど、お好みのきのこを電子レンジで加熱し、しょう油とゴマ油で和える。器に盛り、大根おろし、三つ葉をのせ、ポン酢しょう油をかける。
水
レモンとバターのソースが爽やかなシンプルパスタ
レモンの酸みとバターのコクがマッチした、具だくさんパスタ。カブはこんがり焼き目をつけて香ばしく。キャンドルをさりげなく置いて、季節感を演出。
鶏とカブの塩レモンバターパスタ
[材料](2人分)
鶏もも肉…1枚(250g)
塩・こしょう…各適量
カブ…2個(300g)
ニンニク…1かけ
スパゲティ…160g
オリーブ油…小さじ1
バター…15g
レモン汁…小さじ1
レモン…適量
[作り方]
1 鶏もも肉は余分な脂を除きひと口大に切って塩・こしょうをふる。カブは皮をむいて8等分のくし形、葉は4cm長さに切る。ニンニクはみじん切りにする。スパゲティは袋の表示どおりゆで始める。
2 フライパンを中火にかけ、オリーブ油を熱し、1の鶏もも肉を皮目を下にして並べ、間に1のカブの実を並べ、両面こんがり焼く。余分な油をキッチンペーパーでふき取り、バター、1のニンニクを加えて香りが出てきたら、スパゲティのゆで汁100mL(材料外)、レモン汁を加えて混ぜ合わせる。ゆで上がったスパゲティ、1のカブの葉を加えて葉がしんなりするまで炒める。器に盛り、レモンを添える。
▶▶サトイモのカレーポテサラ
冷凍サトイモを電子レンジで加熱。水気を切り、カレー粉、塩、マヨネーズ、角切りのハムを加えて混ぜ合わせ、粗びき黒こしょうをふる。
木
具材をたっぷり入れた贅沢な味わいのカニ玉
とろりとしたあんと一緒にご飯にのせて食べると、天津飯風に。カニ缶の代わりにカニカマを使ってもOKです。小皿を絵柄つきのものにして、中華料理らしさを演出。
カニ玉
[材料](2人分)
長ネギ…1/2本(50g)
たけのこ(水煮)…50g
しいたけ…2個(50g)
卵…3個
カニ缶…100g
ゴマ油…大さじ1と1/3
塩・こしょう…各適量
A
水…120mL
鶏がらスープの素…小さじ1
砂糖…小さじ2
酢…小さじ1
オイスターソース…小さじ2
しょう油…小さじ4
片栗粉…小さじ2
冷凍グリンピース…大さじ2(20g)
[作り方]
1 長ネギは斜め薄切り、たけのこ、しいたけは千切りにする。
2 ボウルに卵を溶きほぐし、カニ缶(飾り用に大さじ1程度とっておく)を加えて混ぜる。
3 小鍋にAを混ぜ合わせ中火にかける。ゴムベラでたえず混ぜ、とろみがつくまで煮る。冷凍グリンピースは耐熱皿に入れてふんわりラップをかけ、電子レンジ(600W)で40秒加熱する。
4 直径18〜20cmのフライパンにゴマ油(大さじ1/3)を入れて中火で熱し、1を加えて塩・こしょうをふり、しんなりするまで炒め、2のボウルに加える。
5 フライパンの汚れをキッチンペーパーでふき、残りのゴマ油 (大さじ1) を入れて強めの中火で熱し、十分に油が温まったら、4を流し入れて菜箸で混ぜ、半熟状にする。蓋をして弱火にし、約3分焼く。周りが固まってきたら裏返し、好みの加減まで火を通す。器に盛り、3のあんをかけ、3のグリンピースと飾り用にとっておいたカニをのせる。
▶▶イカとセロリの塩炒め
冷凍イカは解凍し、2~3cmに切る。セロリは、茎は5mm厚さの斜め切り、葉はみじん切りに。ゴマ油、ニンニクのみじん切り、イカ、セロリ、塩、鶏がらスープの素を入れ、中火で炒める。
金
ほどよい塩加減の豚肉が味わい深いポッサム
前の晩に豚肉を仕込んでおけば、当日の調理はゆでるだけなので簡単。旨みがたっぷりのゆで汁は、副菜のスープに。韓国風の鮮やかなテーブルランナーを合わせて。
ポッサム(ゆで塩豚)
[材料](2人分)
豚バラ塊肉…300g
塩…小さじ1(肉の重量の2%=6g)
A
長ネギの青い部分…1本分
ショウガの薄切り…2枚
酒…1/4カップ
水…5カップ
サンチュ、しそ、白髪ネギ、キムチ、コチュジャン…各適量
[作り方]
1 豚バラ塊肉全体に塩をすり込んでキッチンペーパーで包みさらにラップで包んで冷蔵庫でひと晩以上置く。
2 鍋に1の塩豚、Aを入れ、中火にかける。沸騰してきたらあくを取り、落し蓋をして弱火にし、40分ほどゆでてそのまま冷ます (ゆで汁はとっておき、副菜のスープに使用する)。
3 スライスして、サンチュ、しそ、白髪ネギ、キムチ、コチュジャンなどと盛り合わせて、豚肉とお好きな具材をサンチュで包んで食べる。
▶▶ワカメスープ
水で戻し食べやすい大きさに切ったワカメをゴマ油で炒め、ポッサムのゆで汁、水、長ネギの輪切りを加えて煮て、塩で味を調える。
土
食卓がパーティムードに!具だくさんの贅沢アヒージョ
手軽なアヒージョは、ホームパーティにもぴったりのメニュー。シーフードミックスを使ってもOK。カッティングボードをお皿代わりにするとおしゃれ度がUP!
アヒージョ
[材料](2人分)
エビ…8尾
塩…少々
白ワイン(または酒)…大さじ1
ニンニク…1かけ
マッシュルーム…8個
赤唐辛子…1本
オリーブ油…適量
パセリのみじん切り、粗びき黒こしょう…各適量
ブロッコリー、にんじん、かぼちゃなど好みの温野菜、バゲット…各適量
[作り方]
1 エビは殻をむき、背側に切り込みを入れて、あれば背ワタを取る。ボウルに入れ、片栗粉大さじ1(材料外)を入れてもみ、汚れが出てきたら洗い流す。水気を切ってボウルに入れ、塩、白ワイン(または酒)をまぶし、10分ほど置いてキッチンペーパーで水気をふく。ニンニクは薄切り、マッシュルームは半分に切り、赤唐辛子は種を除く。
2 鍋やスキレット、直火にかけられる器などに1を並べ入れ、ひたひたになるくらいオリーブ油を注ぎ、弱めの中火にかける。オリーブ油が温まったら弱火にし、エビの上下を返して火を通す。パセリのみじん切り、粗びき黒こしょうをふる。
3 鍋ごと食卓に出し、温野菜やバゲットにつけていただく。
▶▶豆乳のパンナコッタ
水大さじ2にゼラチン5gを入れてふやかす。耐熱ボウルに牛乳1/2カップを入れ、電子レンジ(600W)で1分加熱。砂糖40g、水でふやかしたゼラチンを加えて溶かす。牛乳1/2カップ、豆乳1/2カップを加えて混ぜ、グラスに等分に注ぎ、冷蔵庫で3時間以上冷やす。いちごをのせ、メープルシロップをかける。
日
ガブッとかぶりつきたい!ジューシーなフライドチキン
子どもも大人も喜ぶフライドチキン。2度揚げすると、衣がカリッと、中がジューシーに仕上がります。しっかり下味がついているので、そのまま揚げ立てを召し上がれ!
フライドチキン
[材料](作りやすい分量・2〜3人分)
鶏もも肉…2枚(500g)
A
卵…1個
牛乳…大さじ3
塩…小さじ1/2
おろしニンニク…小さじ1/2
薄力粉…50g
揚げ油…適量
B
薄力粉…50g
コンソメスープの素 …小さじ1
塩…小さじ1/4
こしょう…小さじ1/2
[作り方]
1 鶏もも肉は余分な脂を除いて1枚を5等分に切る。ボウルにAを入れて混ぜ、鶏肉をもみ込んで30分置く(30分以上~ひと晩置く場合は冷蔵庫に入れる)。揚げ油を低温で熱する。
2 別のボウルにBを入れて混ぜ合わせ、1の鶏もも肉を入れてまぶし、油に重ならないように入れる。3~4分ほど衣が固まるまで触らずに揚げ、一度取り出す。油の温度を高温に上げ、2~3分こんがりとするまで2度揚げする。
▶▶オレンジとチョコレートクリームのスコップケーキ
1 オレンジ2個は皮をむいて8mm厚さに切り、砂糖大さじ1、コアントロー大さじ1をまぶして30分以上冷やす。飾り用に数切れ取り分ける。スポンジ (市販・15cm丸型)は3cm角に切る。板チョコレート75gは刻んでボウルに入れる。
2 耐熱皿に生クリーム1カップを入れ、電子レンジ(600W)で1分30秒加熱し、1のチョコレートのボウルに入れる。約1分待ち、泡立て器でゆっくり混ぜ、チョコレートを溶かす 。冷蔵庫で30分以上冷やし、ボウルの底を氷水に当てて6分立てにする。
3 器に1のスポンジ、1のオレンジ(汁ごと)、2の順にのせ、1の飾り用のオレンジ、セルフィーユを飾る。
教えてくれたのは…
八木佳奈さん
フードスタイリスト。食品会社勤務を経て、フードスタイリストに。
料理研究家としても活動している。著書に『魔法のパン』(主婦と生活社)など。
撮影/市原慶子 スタイリング/八木佳奈