余裕があると思い込ませて
精神面を安定させる Miwa Nishikawa, 25 Jun 2021

映画制作プロセスによって生活スタイルが変わるので、毎日ルーティンをこなすっていうことが難しいんですよね。実家で長いこと執筆をしている期間もあれば、打ち合わせやロケハンで毎日外に出ていることもある。その時によって、活動時間が変わってしまう生活をしています。だから、乱れようと思ったら、どこまででも乱れられちゃうんですよね、きっと。

基本的に身体は強いんだけど、すごく寒がりで冷え性なんです。なので、温かいお風呂には入るようにしていますし、ロケ弁が続くようなことがあっても、家では火の通った温かいものを1品作って食べるようにしています。

身体のためっていうのもそうなんですけど、どちらかというと精神面のため。メンタルとフィジカルは一対だから、フィジカル的に追い込まれていくとメンタルにも影響しますよね。だから、自分自身に余裕があるんだって思わせたいんです。コーヒーでも料理でも、できる限りは温かいものを入れて、気持ちも整えていますね。

PROFILE

西川 美和
早稲田大学在学中に、是枝裕和監督の『ワンダフルライフ』にスタッフとして参加。卒業後はフリーランスの助監督として活動する。2002年にオリジナル脚本の『蛇イチゴ』で映画監督デビューし、長編2作目の『ゆれる』はカンヌ国際映画祭に正式出品される。2015年には直木賞候補にもなった小説『永い言い訳』を上梓。翌年、同作の映画が公開になる。2021年の2月には最新作『すばらしき世界』が公開された。